1万円でロゴ作成の外部依頼はできるか

新しく会社を立ち上げるときや、会社のイメージを刷新する際にロゴを考えることになります。ロゴとは自分の会社や、自社で作っている商品の印象を決定づけるもので、会社のイメージに大きく影響するとても大切なツールです。

自分で作成することもできますが、やはり会社のロゴとなると、外部に委託することも多いでしょう。ロゴを外部に委託すると、どれくらいかかるのでしょうか。

ロゴマークのデザイン料には大きな幅がある

結論から言えば、ロゴマークのデザイン料には相場というものがないといえます。というよりも、ロゴマークのデザイン料ほど金額に幅があるものはないといっても過言ではありません。ロゴマークの作成費に莫大な費用をかけたところとして有名なのが、「アクセンチュア」というコンサルティング会社です。

アクセンチュアの現在のロゴマークはなんと制作費用1億ドルをかけて作られています。2020年現在のドル価格でいえばおよそロゴマークを作成するのに100億円かけているということです。『関連リンク:ビズアップ:会社マークデザイン

また、コーラで有名な「ペプシ」も、現在のロゴマークを作成するのに、100万ドルを費やしています。このように大手企業はその莫大な資金力をフル活用して、自社のイメージを決定づける印象に残るロゴマークの作成を外部に依頼しています。

ただし、大手企業すべてがこのように莫大な費用を使っているわけではありません。

例えば誰でも知っている「ナイキ」のあのロゴの作成費はたった35ドルですし、今や知らない人はいないTwitterのロゴ製作費もたった15ドルです。大手企業であっても、1万円以下でロゴを作成しているところもたくさんあります。

日本でロゴマークを作成するときの相場とは

このようにロゴマークの作成費用はとても幅が広く、相場というものは存在しない、と言っても過言ではありませんが、ロゴマークを作成しているデザイナーさんの技量や経験、そして知名度もさまざまです。従って、ロゴデザイン作成を依頼する相手の立場によっておおよその相場は定められています。

それぞれのデザイナーは自分の立場によって金額設定をしており、その金額をもとにデザインを依頼する企業側と交渉をして最終的な価格を決定しているのです。では、日本でロゴマークを作成するときのおおよその相場がいくらくらいになっているのかというと、誰もが知っているような超一流デザイナーにロゴマーク作成を依頼した場合は、その人がロゴマークをデザインしたという事実だけで注目度がアップします。

そういった付加価値も踏まえて、1ブランドあたり数千万円ほど必要となるでしょう。また、各広告代理店でもロゴマークデザインを受け付けている場合がほとんどです。広告代理店にロゴマークを依頼する時の値段は、その企業が過去どういったロゴマークをデザインしたのかなど、実績によってある程度幅がありますが、だいたい10万円から100万円の範囲内です。

グラフィックデザインのコンテストで入賞したことがある独立系デザイナーは、デザイン力が認められているという証拠なので、信頼度も高いといえるでしょう。入賞歴のあるデザイナーにロゴ作成を依頼したときの相場は、30万円くらいとなっています。

一方、入賞歴がないデザイナーや、一般的なデザイン事務所に依頼するときは、5万円から10万円です。このあたりになると、かなりリーズナブルな価格だといえるでしょう。最後にWEBサービス系のロゴマーク販売サイトや、実績のない人たちにデザインを募ってその中から選ぶコンペ系のサイトであれば、安いところだと1万円台でロゴマークを作成できます。

(ローマ字でロゴ作成をするときの考え方とコツ)

身の丈にあった予算で作成依頼しよう

このように、ロゴマークの作成費は実に幅広く、世間的に知名度が高かったり、実績が認められている人ほど作成費が高額になる傾向があります。しかし、とにかくお金をかければ万人に注目されるようなデザインになるか、といえばそうでもないのがロゴマークの難しいところです。

ナイキのロゴは誰もが知っていますし、目を引くデザインになってはいますが、ロゴを作成するのにかけた費用は日本円でたった3,500円程度です。コンペサイトでデザインを募集するととても安上がりですが、中にはそこから一気に会社のイメージアップにつながるようなデザインが出てくるかもしれません。

納得のいくロゴマークを作成してもらうためには、背伸びせず、自分たちの会社の規模に見合った予算で依頼するのが一番です。

デザイン事務所へのフルオーダー

一昔前は、ロゴマークのデザインといえばデザイン事務所へフルオーダーするというのが主流でした。デザイン事務所に依頼すると、どういった手順でロゴマークを作成していくのでしょうか。まず、つながりのある印刷会社やデザイン関係の知り合いなどにデザイン会社を紹介してもらいます。

そして実際に顔を合わせるなどしてこちらの要望をデザイン事務所に伝え、数点のオリジナルロゴマークをデザインしてもらいます。デザイン事務所に依頼することのメリットは丁寧にこちらの意見を聞いてくれることでしょう。

プレゼン資料をしっかりと用意してくれるということもあって、意思疎通も図りやすいです。デメリットはやはり予算面で、丁寧な分予算は10万円以上はかかると思っておいたほうがよいでしょう。依頼したデザイナーさんがあまり良くなかった場合は損失が大きいです。

WEBコンペ方式

デザイン事務所へのフルオーダーが減少している一方で、ここ数年で一気に増えてきているのが「WEBコンペ方式」です。大まかなロゴマークのイメージや、金額などをロゴマークを依頼する側が自ら設定して専用のサイトに掲載すると、その金額に応じて複数のデザイナーが提案をしてくれます。

依頼する側は締め切り日までに集まったデザイン案の中から、最も自分たちがイメージしているものに近いロゴマークを選び、そのロゴマークをデザインしたデザイナーに依頼料を支払うといったシステムになっています。最大のメリットはたくさんのデザインを集めることができるといった点です。

一方で基本的に誰でも応募できるということもあって、質の低いデザインが混じっているときもあるという点がデメリットとなります。

ロゴ作成費用はピンキリ

ロゴマークを外部に作成依頼したときの相場というものは特に定められていません。数億円をかけたり、数千万円をかけたりするなど、一流企業はロゴマークのデザインには多大な費用をかけるケースが多い一方で、ナイキのようにたった数千円でインパクトあるデザインを作成したという例もあります。

ロゴマークのデザインを依頼するときは、身の丈にあった予算で依頼するのが一番です。